Macユーザーなら必ず使う「Finder(ファインダー)」。普段から当たり前のように開いているけれど、実は奥深い機能がたくさんあるのをご存じでしょうか?ファイルを整理したり、検索したりする基本操作だけでなく、ショートカットや表示方法を工夫するだけで、作業効率は何倍にもアップします。私自身、最初は「ただのフォルダ管理アプリ」と思っていたのですが、少しずつ機能を使いこなせるようになってからは、デザイン作業や資料整理がぐっと楽になりました。この記事では、Finderの基礎機能から便利なショートカット、表示のカスタマイズ方法、さらに知っていると得する豆知識まで、初心者向けにやさしくまとめます。
Finderの基礎知識
表示形式を切り替えて見やすくする
Finderには4種類の表示形式があります。

- アイコン表示:画像やデザインファイルを扱うときに便利。
- リスト表示:ファイルサイズや日付を一覧で確認できるので、整理に向いています。
- カラム表示:フォルダ階層を一目で把握でき、Web制作のように階層構造を意識する作業に最適。
- ギャラリー表示:写真やPDFをプレビューしながら整理したいときに役立ちます。
切り替えはFinderウィンドウの上部ボタンやショートカット(⌘ + 1〜4)で行えます。私はデザインデータを確認するときはギャラリー表示、資料探しはリスト表示、とシーンごとに使い分けています。これだけで探す手間がぐっと減りますよ。
サイドバーで作業をスピードアップ
Finderの左側にあるサイドバーは、実は自分好みにカスタマイズできます。「よく使う項目」にデスクトップやダウンロード、仕事用のフォルダを追加しておけば、数クリックの手間が省けます。また、AirDropやiCloud Driveへのアクセスもサイドバーから簡単。私は「案件ごとのフォルダ」をここに追加していて、毎回探す必要がなくなり本当に便利です。
タグやスマートフォルダの活用術
色分けできる「タグ」機能は、資料やデザインデータを整理するときに大活躍です。「進行中」「要確認」「完了」などのタグをつけると、作業の進捗が一目で分かります。また「スマートフォルダ」を使えば、特定の条件(たとえば「1週間以内に開いたファイル」)で自動的にまとめられるので、資料探しの効率が一気に上がります。
Finderの便利なショートカット集
よく使う基本ショートカット
Finderを使うならまず覚えておきたいショートカットはこちらです。
- ⌘ + N:新しいFinderウィンドウを開く
- ⌘ + T:新しいタブを開く
- ⌘ + W:ウィンドウやタブを閉じる
- ⌘ + ↑:1つ上のフォルダに移動
- ⌘ + ↓:選択したフォルダやファイルを開く
- ⌘ + Delete:選択したファイルをゴミ箱へ移動
- ⌘ + Shift + Delete:ゴミ箱を空にする
- ⌘ + O:選択したファイルを開く
マウス操作だと数クリックかかる動作が、一瞬でできるようになります。特に「⌘ + ↑」は、複数階層を移動するときにとても便利です。
作業効率を高める応用ショートカット
少し慣れてきたら、こちらも覚えてみましょう。
- ⌘ + F:Finder内で検索
- ⌘ + D:ファイルを複製
- スペースキー:Quick Look(プレビュー表示)
- ⌘ + Shift + .:隠しファイルの表示切り替え
- ⌘ + Option + V:ファイルを移動(カット&ペースト)
- ⌘ + Option + N:新しいスマートフォルダを作成
- ⌘ + K:サーバへ接続(ネットワークフォルダ)
- ⌘ + Shift + G:フォルダへ移動(パス入力で移動可能)
私がよく使うのは「スペースキー」のQuick Look。デザインデータをいちいち開かなくても内容を確認できるので、地味に作業時間を削減できます。
覚えておくと便利なその他ショートカット
- ⌘ + ,:Finderの環境設定を開く
- ⌘ + Y:Quick Lookをフルスクリーン表示
- ⌘ + Option + I:複数ファイルの情報を同時表示
Finderでファイルをまとめて選択する方法
ドラッグで範囲選択
Finder内でマウスやトラックパッドを使い、ドラッグして範囲を囲むことで複数のファイルをまとめて選択できます。直感的な操作なので初心者でもすぐ使えます。
Shiftキーで範囲選択
最初のファイルをクリックし、Shiftキーを押しながら最後のファイルをクリックすると、その間のファイルがすべて選択されます。連続したファイルを選びたいときに便利です。
Commandキーで個別選択
⌘(Command)キーを押しながらクリックすることで、バラバラの位置にあるファイルを複数まとめて選択できます。必要なファイルだけピックアップしたいときに役立ちます。
すべてを一括選択
- ⌘ + A:フォルダ内のすべてのファイルを一度に選択
私は写真やデザインデータを整理するときに「Shift+クリック」で範囲を指定しつつ、「⌘+クリック」で不要なものを外す、といった使い方をよくしています。組み合わせるとかなり柔軟にファイルを扱えますよ。
Finder表示や設定のカスタマイズ術
ツールバーを自分好みに編集する
Finderウィンドウ上部のツールバーは、右クリックで「ツールバーをカスタマイズ」から編集できます。よく使う「新規フォルダ」や「削除」などを追加しておくと、操作がワンクリックで済みます。私は「パスバー」を表示しておくことで、階層が分かりやすくなり作業がスムーズになりました。
表示オプションを細かく調整する
Finderメニューから「表示」→「表示オプションを表示」で、アイコンサイズや並び順を細かく設定できます。例えば「種類ごとに並び替え」や「常にアイコンサイズを大きめに」など、自分の作業スタイルに合わせて調整すると、ファイル探しが格段に楽になります。
隠しファイルの表示・非表示
開発やWebデザインをしていると、隠しファイル(.htaccessなど)を確認したい場面があります。ショートカット「⌘ + Shift + .」を使えば、すぐに表示・非表示を切り替えられます。これを知っているだけで、ターミナル操作なしに素早くチェックできるのでとても便利です。
Finderでフォルダ・ファイル情報を確認する
「情報を見る」で詳細をチェック
ファイルやフォルダを選んで ⌘ + I を押すと、「情報を見る」ウィンドウが表示されます。ここでは以下のような情報を確認できます:
- ファイルサイズや容量
- 作成日・変更日
- アクセス権限
- ファイル形式やパス
デザインデータの容量をチェックしたり、納品ファイルの権限を確認する場面で重宝します。
フォルダやドライブの容量を確認する
フォルダを右クリックして「情報を見る」を選ぶと、フォルダ全体の容量を確認できます。外部ドライブやUSBを接続したときは、Finderサイドバーに表示されるアイコンから同じ方法で確認可能です。Mac本体の空き容量を知りたいときは、アップルメニュー →「このMacについて」→「ストレージ」でも確認できます。容量管理をこまめにすることで、動作の重さを防げます。
Finder豆知識・小ワザ集
Quick Lookでファイルを瞬時に確認
Finderでファイルを選択してスペースキーを押すと、中身をすぐにプレビューできます。PDFや画像、動画まで確認できるので、開かなくてもざっと内容を把握できます。特にデザイナーや資料作成の多い方におすすめです。
AirDropで簡単にデータ共有
FinderのサイドバーにあるAirDropを使えば、近くのMacやiPhoneとファイルをワイヤレスでやり取りできます。USBやクラウドを使わなくても瞬時に共有できるので、打ち合わせの場面などで活躍します。
ファイル名を一括変更する方法
複数のファイルをまとめて選択して右クリック→「名前を変更」を選ぶと、一括でリネームできます。連番や共通の接頭語を付けられるので、大量の写真や資料を整理するときにとても便利です。
タブ管理
FinderでもSafariのように複数タブを開いて整理できます。⌘ + Tで開き、ドラッグで順番を並べ替えられるので便利です。
ラベル色の変更
タグの色を変更して、自分だけの分類ルールを作るとさらに整理しやすくなります。
パスバーの表示
「表示」メニューからパスバーを表示すると、フォルダ階層が下部に出て作業中の位置がすぐ分かります。
まとめ
Finderは「ただのフォルダ管理アプリ」ではなく、知っていると毎日の作業がぐんと効率化する強力なツールです。表示形式の切り替えやサイドバー活用、ショートカットを使えば、探す・開く・整理するの一連の流れが驚くほどスムーズになります。さらにQuick Lookや一括リネームといった豆知識を取り入れることで、作業のストレスがぐっと減ります。ぜひ今回紹介した内容を少しずつ取り入れて、Finderを「使いこなす」楽しさを実感してみてください。
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